最大震度6強を観測した、16日の地震についてです。

 29日未明にも宮城県内で最大震度3の揺れを観測しましたが、今回の地震は 過去に起きた同じ規模の地震と比べ余震の数が多くなっています。専門家が注意を呼び掛けています。

 気象庁によりますと、16日午後11時36分、福島県沖を震源とするマグニチュード7.4と推定される地震が発生し、宮城県内では登米市と蔵王町で最大震度6強、石巻市や栗原市など広い範囲で震度6弱を観測しました。

 その後も余震が続いていて、気象庁は24日午前8時までに震度1以上を観測した地震は94回です。

 今後、同じ規模の地震が発生する可能性は当初に比べ低くなったとしながらも、余震が続いていることから揺れの強かった地域では家屋の倒壊や土砂災害に注意するよう呼び掛けています。

 気象庁がまとめた地震活動のグラフです。

地震から7日が経過した23日午後11時36分までに、マグニチュード4以上の余震は57回発生しています。

 今回の地震と過去に発生した福島沖や宮城沖を震源とする地震を比較すると、余震の数は過去3番目の多さとなっています。

 なぜ、余震が多いのでしょうか。地震地質学が専門の東北大学の遠田晋次教授に聞きました。

 東北大学遠田晋次教授「沈み込んだ太平洋プレートの中で断層が動いて発生した地震なので、プレート内部の地震ですね。プレート内部だと岩盤中にたくさん色々な亀裂がある。その一部が動いた地震なので、色々な所に関連の亀裂が発達して余震が起きやすいということだと」

 遠田教授は、プレート境界で発生する地震と比べプレート内部で発生する地震は、岩盤に余震を引き起こす原因の亀裂が複数発達するため余震の数が多くなるとしています。いつまでこのような状態が続くのでしょうか。

 東北大学遠田晋次教授「体に感じる余震自体はもうだいぶ少なくなってきていると思います。あと1週間2週間すると、ほとんど発生しないような感覚になると思うんですけど。ただ、小さい地震はずっと起こり続けていますし、2021年の地震も2カ月後に非常に大きい最大余震が発生していますから。

 復旧作業に当たられている方も、余震は今後も長期にわたって起きるということは念頭に置いて作業をしていただければと思います」