宮城県丸森町で風力発電を計画しているエネルギー大手エネオスの子会社が「事業方針を慎重に再検討する」と町に伝えたことが分かりました。住民意見を踏まえた判断、ということです。

 エネオスの子会社ジャパン・リニューアブル・エナジーは、丸森町南部の国有林や民有林など1326ヘクタールに、高さ172メートルの風車を15基造る計画です。

 地元の住民からは2019年の東日本台風での被害も背景に、森林の伐採を伴う風力発電の計画は土砂災害を招きかねないなどと懸念する声が上がっていました。

 ジャパン・リニューアブル・エナジーでは、17日に「事業方針を慎重に再検討する」と丸森町に伝えていて、東日本放送の取材に対し広報担当者は「住民の意見を踏まえた」と理由を説明しています。

 計画を進める上で必要な環境アセスメントの一連の手続きのうち、現在は準備書と呼ばれる段階で、その次の評価書には「当面入らない」ということです。

 また、2024年4月の着工、2027年運転開始の想定スケジュールにも「固執しない」と説明しています。