関西電力が宮城県川崎町で計画している風力発電について、村井知事が明確に反対を表明しました。知事が8月に環境アセスメントを巡り関西電力に提出する意見書は、厳しい内容になる公算が大きくなりました。

 村井知事「これだけ住民の皆さんが不安に思っておられて、町長が非常に厳しい意見書を私に出された、まさに民意ですよね。私もどう考えるかと言われたら、私も反対だとはっきりと申し上げたい」

 村井知事は会見に先立ち4日午前、川崎町の小山修作町長の訪問を受け、町長の意見書を受け取りました。

 小山町長「現時点においては、この事業を進める環境は整っていないと判断いたしました」

 町長の意見書は、森林の伐採を伴う関西電力の計画が蔵王の景観や水源、動植物に悪影響をもたらす懸念に触れています。

 また、土砂災害や騒音を招くリスクにも言及しています。

 村井知事は小山町長からの意見書や、6日に予定されている県の審査会からの答申を踏まえ、自らの意見書を8月に関西電力に提出します。その内容は厳しい内容になる公算が大きくなりました。

 県環境対策課によりますと、環境アセスメントを巡る意見書で、宮城県知事が反対を明確にした例はないということです。

 村井知事「次のプロセスとして、関西電力さんが更に進めるということであれば、今度は経産大臣に対して私がまた意見を申し上げる機会がありますので、そういった機会を通じて国に対してもしっかりと物を申していきたい」

 関西電力は、川崎町南西部の山林などに高さ140メートルから180メートルほどの風車を最大19基つくる計画です。