国内有数のサンマの水揚げを誇る宮城県・気仙沼港で、漁の解禁を前に大型のサンマ漁船が、拠点となる北海道に向け出港していきました。

 気仙沼港には、多くの人が集まり、「出船送り」を行って、大漁と航海の安全を祈りました。

 出港するのは大型サンマ漁船9隻です。

 国内のサンマの水揚げは2019年から3年連続で不漁が続いていて、気仙沼港でも去年は2000トン余りと、記録が残る1974年以来最も少なくなりました。

 毎年サンマの水揚げ量の予測を行っている、水産研究・教育機構では、「今年は去年よりは水揚げが増えるものの、豊漁だった2000年代に比べると少なくなる」とみています。

サンマ船の漁労長「みんなで一致団結して、やっぱり自然との戦いだからそれ(不漁予測)を打開して漁に繋げようと思っています」

 また今年は、ロシアのウクライナ侵攻による日露関係の悪化で、ロシア海域での航行の安全性も不安視されています。

乗組員の母親「向こうは戦争が始まってるから、やっぱり危険なところに行くから心配です。ここ3年漁がないので生活が大変です」

 出港した9隻は、北海道の花咲港を拠点に、大型船の漁が解禁される今月20日から、北太平洋の公海で漁を始める予定です。