崩壊した建物に取り残された人を救助する消防の訓練が、解体予定の保育所を使って行われました。

 救助訓練は、実践的な技術を身に着けようと、移転に伴って解体が予定されている宮城県名取市の本郷小規模保育所の旧園舎を使って行われました。

 訓練には、名取市消防署のレスキュー隊員14人が参加し、崩壊した建物にけが人が取り残された想定で行われました。

 隊員は約15センチのコンクリートの壁にドリルで穴を開けて、室内に取り残された要救助者の位置を確認した後、エンジンカッターやハンマーを使って壁を破壊し、救助するための通路を作る方法を確認しました。

 名取市消防署救急救助隊係小野寺康隊長「宮城県沖地震の再発も心配されているところではあります。しっかり訓練を行ってより救助技術の向上に努めていきたいと考えています」

 名取市消防署によりますと、鉄筋コンクリートの建物は救出口の確保に1時間から2時間ほどかかるため、救助活動に時間を要するケースも増えているということです。

 12日の訓練では予定されていた2時間で穴を開けられず、訓練は打ち切られました。

 名取市消防署では、13日以降も同様の訓練訓練を行い、迅速な救助につなげたいとしています。