2021年11月、宮城県登米市の認定こども園に侵入し職員を殺そうとしたとして、殺人未遂の罪に問われている32歳の男の初公判が開かれ、弁護側は精神障害があったとして減刑を求めました。

 登米市の無職、大槻渉被告(32)は202111月、登米市の認定こども園、豊里こども園にフェンスを乗り越えて侵入し男性職員の胸元に間切り包丁を突き出し殺害しようとした罪などに問われています。

 12日の初公判で大槻被告は、起訴内容に間違いがないか裁判長に問われ「ないです」と短くつぶやき罪を認めました。

 12日の裁判で、大槻被告は中学校で同級生から受けたいじめが原因で人間不信になり、高校卒業後は引きこもり生活を送っていたことが明らかになりました。

 また、犯行の1カ月前ごろから「殺せ」という幻聴が聞こえるようになり、検察の精神鑑定で、「解離性障害」と診断されました。

 検察側は、大槻被告は2人殺せば死刑になると考え、自分の力でも容易に殺せる子どもを狙った「計画的かつ悪質な犯行であり精神障害は犯行に影響しなかった」として減刑の必要はないと主張しました。

 一方弁護側は「解離性障害による幻聴に強く影響されて犯行に至った」として減刑を求めました。

 判決は、1月25日に言い渡されます。