長引くコロナ禍や物価高の影響で、全国で介護事業者の倒産が急増していて、2022年1年間の倒産件数は2000年以降で最多となっています。宮城県の施設からは、支援の在り方を見直してほしいとの声が聞かれました。

 宮城県東松島市のやもと赤井の里は、約50人の高齢者が入所する特別養護老人ホームです。

 厳しい経営を迫られていて、その要因の一つになっているのが光熱費です。

 上野比呂企アナウンサー「温度を保つためにエアコンを使っていますが、感染対策のため窓を開けて使わなければならず、電気代は跳ね上がっています」

 やもと赤井の里土井孝博施設長「特に2022年の夏前位から電気代が高騰してきまして、12月はコロナ禍前の1.3倍の電気を使っていますが、金額にしますとうちで約120万円位月間で負担が増えている」

 入所者が使わないスペースは電気を消していますが、節電の効果はわずかだと言います。

 更に、高齢者向けのおむつやマスク、手袋などの必要不可欠な物資も物価高の影響を受けていて、衛生用品全般のコストが新型コロナの感染拡大前よりも2割から3割増えています。

 やもと赤井の里土井孝博施設長「これくらい電気代、物価高騰が一気に来るというのは本当に初めての経験で、これまでには無い状況です。年間で考えますと、電気代と併せて1200万円から1300万円位負担が2022年度は増えると今のところは見込んでいます。他の施設の中には、施設運営がこれから厳しいというような声も聞こえて来てきていますので」

 東京商工リサーチによりますと、2022年1年間で倒産した介護事業者数は全国で143件で、前の年から1.7倍に急増し倒産件数は介護保険制度が始まった2000年以降で最多となりました。

 経費が増えた分、料金に転嫁すれば問題が解消するように思えますが、多くの介護施設は国の介護保険制度で料金が定められているため、施設側が料金を引き上げることはできません。

 県や東松島市は物価高への補助金を出していますが、値上がりした分の10分の1程度しか補うことはできないのが現状です。

 やもと赤井の里土井孝博施設長「今後も経費節減のための対策はいろいろと行ってはいくんですが、やはりどうしても限界はありますので、その辺を国としてもぜひご検討いただきたい点だと思っています」