南米チリで発生した巨大地震による津波が日本各地を襲った、チリ地震津波から5月24日で63年です。41人が犠牲になった宮城県南三陸町では、町の職員が海に向かい黙とうを捧げました。

 南三陸町役場では、職員約70人が防災無線から流れるサイレンに合わせて黙とうを捧げました。

 三浦浩副町長「私が生まれるちょうど1年前なんですけど、この地区には何度となく津波が押し寄せておりますので、そういった思いを改めて強くしております」

 南三陸町生涯学習センターでは、当時の新聞や写真を展示する資料展が開かれています。

 1960年、南米チリで発生したマグニチュード9.5の巨大地震による津波は、地震発生の約23時間後に日本の沿岸に到達しました。

 宮城県で45人が犠牲になり、そのうち41人が旧志津川町の住民でした。

 チリ地震津波の被害を後世に伝えるため毎年この時期に開いている資料展では、当時の新聞や町民から寄せられた写真、被災後の生活を記した児童の文集など約60点が展示されています。

 チリ地震津波の写真が残されていた旧図書館は震災の津波で流出したため、町では震災後に宮城県や住民団体から資料を提供してもらい資料展を開いています。

 「忘れても良いはずなんだけど、絶対忘れられないんですよね」「50年以上経っても胸が詰まる、涙が出る」

 この資料展は28日まで開かれています。