カンボジアで特殊詐欺グループに参加させる目的で10代男性を連れ出した罪に問われている男の初公判で、男は「連れ出したが仕事内容は断定していない」と起訴内容を一部否認しました。
起訴状などによりますと、仙台市宮城野区の自営業高橋卓冬被告(23)は2024年5月から7月までの間、仲間と共謀しカンボジアで特殊詐欺グループに参加させる目的で、宮城県に住む10代知人男性にうその仕事内容を伝えたり脅迫したりして、東京駅まで連れ出した罪に問われています。
男性はその後、カンボジアで特殊詐欺に関与していたとみられています。
仙台地裁で開かれた23日の初公判で、高橋被告は「連れ出したが仕事内容は断定していない」などと起訴内容を一部否認しました。
弁護側は被告は被害者と直接会話しておらず、だましたり脅迫したりはしていないと主張しました。
検察側は冒頭陳述で、高橋被告は被害者が大麻の代金を支払っていなかったため、カンボジアで特殊詐欺に加担させようと考えたと指摘し「韓国で金を買ってくるだけ。3日間で終わる」とうそを伝えたほか、パスポートの取得準備が遅いとして「沈めんぞ。3日間くらいで何をびびってんだ」と脅迫したと主張しました。