17歳の女子高校生が複数の生徒を切り付けたとして逮捕された事件。21日午後、学校が会見を開き、事件当時の様子を明かしました。

■女子高校生 校内で切りつけ

 警察官が次々と駆け付け、騒然とする高校。

 午前、広島県福山市にある通信制高校で、女子生徒3人がナイフのようなもので切り付けられる事件がありました。

 複数の押収品でしょうか。プラスチックバックを持った捜査員が車に乗って帰っていきます。その袋の中には、赤く染まったようなものも入っています。    当時、学校にいた生徒は…。

「(Q.事件はどのタイミングで?)本当にさっき見たぐらい」 「(Q.騒然としていた?)何か言ってはいたけど…何が起きたかは知らない」 「(Q.叫び声は?)聞こえなかった」 「(Q.学校内で事件があったが)ちょっと怖い」

■複数生徒を“刃物”で…学校が会見

 学校側は午後3時から取材に応じました。

「(事件発生は)1時間目が終わった休憩時間。加害生徒については、1年生の女子生徒。休憩時間中に加害生徒が被害生徒に向かって刃物で切り付けた状況」

 学校関係者から通報があったのは午前10時15分ごろ。

「女子生徒が3人の女子生徒をけがさせた」

 現場となった高校はJR福山駅から徒歩5分の場所にある通信制の高校で「おおぞら高校 福山キャンパス」です。

 学校で何があったのでしょうか。

 駆け付けた警察が殺人未遂の疑いで現行犯逮捕したのは17歳の女子生徒でした。

学校側の会見 「休み時間であったために、その場に教職員はいないということだが、少し教室が騒がしかったので、近くにいた職員が駆け付けたところ、加害生徒が刃物を持って、呆然と立ち尽くしていたという状況」 「(Q.刃物はどういった形)不確定なことなので確実にこれとは言えないが、ぱっと見た職員によると短めの果物ナイフだった」 「(教室内には)30人強の生徒がいた」

 事件があったのは1時間目が終わった後の休憩時間の10分間。

 警察によると、女子生徒はナイフのようなものを持っていたとみられ、次々と生徒3人をナイフで切り付けたということです。

 1人目は肩、2人目は肩と背中、3人目は腕を切り付けられたとみられます。

 けがをした3人と逮捕された生徒は同じ10代の生徒同士でした。

 また学校関係者によると、その後もう1人、切り傷が付いていた生徒がいたことが分かり、止血したということです。

学校側の会見 「2人は自分で歩いて、もう1人は傷も深めの生徒もいて、意識はあって発言はできるが念のため担架で(救急車に)乗車した」 「取り押さえたという表現はちょっとあれだが誘導していった。本人(加害生徒)は立ち尽くしていた。職員に確認しているが、基本的に登校はしっかりしていて、授業もしっかり受けている生徒だったので、特に学校内で何か問題があったということはありませんでした」 「友達を作りたいというような、勉強だけっていうよりも学校生活を楽しめたらなという思いは強めの思いを持っていた生徒だったんじゃないかなと思う」

 ナイフは女子生徒本人が持ってきたものとみられ、警察の調べに対し「殺してやろうと思って刺すなどした」と話しているということです。

 生徒間のトラブルについて学校側は…。

「(Q.加害者と被害者4人は友人?)新入生で入ったばかりなので、この1カ月である程度、顔見知りに、知り合いになった」 「(Q.トラブルは?)我々で把握している事実も当然あるが、今ちょうどそのあたりを警察に捜査協力している段階なので、この段階では差し控えたい」

 生徒3人は腕や背中などを切られ病院に搬送されましたが、命に別状はないということです。