宮城県が進める仙台医療圏の病院再編計画で、村井知事と仙台市の郡市長の立場の違いが鮮明になっています。21日に村井知事が病院再編の必要性を改めて訴えました。
県の病院再編計画では、仙台市青葉区の東北労災病院と名取市の県立精神医療センターを富谷市に移す方針でしたが、県立精神医療センターは名取市で建て替えが決まり、東北労災病院も単独での富谷市移転を断念しました。
富谷市は、別の病院の移転に向けて6月にも公募する考えを示し、村井知事も病院再編を進める立場から県として支援すると明らかにしています。
一方、仙台市の郡市長は20日の会見で、仙台医療圏の中では2050年まで仙台市の医療需要が高まると反論し、村井知事に県と仙台市の協議を求めました。
郡仙台市長「(病院再編は)県が主導して進めてきた事。もう一度検証したらいいと思う。仙台医療圏の中で地域を分断して、病院誘致合戦をあおるのはよろしくない」
一方で村井知事は21日、人口減少になる前に病院を再編する必要があると改めて説明し、郡市長に反論しました。
村井知事「仙台医療圏の中で物事は考えていかないといけない。仙台市だけ良ければいいということではない。そこはどうしても私は譲れない一線だ」
村井知事は仙台市との協議に応じる構えを見せましたが、双方の主張は平行線のままです。