職務を通じて知った情報をもとにインサイダー取引を行った罪に問われている三井住友信託銀行の元部長の男が初公判で起訴内容を認めました。

 三井住友信託銀行の証券代行営業第二部の元部長・片山肇被告(55)は2022年から去年にかけて、職務を通じて知った未公開情報をもとに3社の株合わせて2万5900株を約3200万円で買い付けた罪に問われています。

 今月22日に東京地裁で開かれた初公判で、片山被告は「間違いありません」と起訴内容を認めました。

 検察側は冒頭陳述で「老後資金として2000万円を貯蓄する計画を立てた」「勤務先を偽り口座を開設した」などと指摘しました。

 被告人質問で片山被告は「目的を達成するために視野狭窄(きょうさく)に陥っていた」「会社や当局から何もなかったことから取引は分かりにくいと思ってしまった」などと主張しました。

 裁判は次回、来月2日に結審する予定です。