2005年に宮城県多賀城市で飲酒運転のRV車が高校生の列に突っ込み、18人が死傷した事故から5月22日で20年です。事故現場では飲酒検問が行われ、訪れた学校関係者たちが祈りを捧げました。

 2005年5月22日、多賀城市の国道で飲酒運転のRV車がウォークラリー中の仙台育英高校の生徒の列に突っ込み3人が死亡、15人がけがをしました。

 車を運転していた当時26歳の男は、事故を起こす前に、6時間にわたりビールや焼酎など計3.5リットルほど飲んでいて、危険運転致死傷罪の最高刑である懲役20年の判決が言い渡されました。

 現場付近では22日、事故が起きた午前4時ごろから警察が20人態勢で飲酒検問を行いました。焼香台が設けられ、訪れた学校関係者たちが静かに手を合わせていました。

 当時生徒を引率した郷古武教諭「飲酒運転が危険だということを、生徒家族周りの方々に広く伝えられるように努めてまいりたい」 仙台育英高校では追悼式が行われ、1050人の生徒や教職員らが参列しました。

 仙台育英高校では毎年5月22日に、追悼式のほか事故の教訓を風化させないために飲酒運転の危険性などを学ぶ授業を行っています。

 事故から20年が経ち、授業を通じて初めてこの事故を知ったという生徒も増えてきています。

 仙台育英高校生徒会長元屋敷瀬那さん「自分が生まれる前にこういう事故があった。そして飲酒運転がまだ全国的に無くなっていないということに対して悲しい気持ち。痛ましい事故を絶対に風化させてはいけない、伝承していかないとなという気持ちで献花させていただきました」