G7(主要7カ国)はアメリカのトランプ大統領との対立を避けるため、首脳会議で共同声明の発出を見送る方向で調整していることが分かりました。
カナダ西部のカナナスキスで15日から開かれるG7サミットは、石破総理大臣をはじめ、4カ国の首脳が初参加となります。
G7サミットでは、ウクライナや中東などの地域情勢や経済、気候変動などで共有した認識を首脳声明として発出するのが慣例です。
ただ、自国第一主義を取るトランプ大統領と決裂するのを避けるため、政府関係者は「今回、トランプ氏が嫌うテーマは扱わない」と話していて、首脳声明は見送られる見通しです。
見送られるのは2014年にロシアを除くG7に戻って以降、初めてとなります。
一方、AI(人工知能)を巡る新たな取り組みや重要鉱物のサプライチェーンなど、分野別での共同文書は示す方針です。
議長国のカナダは韓国やインド、ブラジル、オーストラリア、南アフリカ、ウクライナなどを招待する方向です。
石破総理はトランプ大統領と個別に会談を行い、関税協議での一定の合意を模索するほか、韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領との初会談も調整しています。