仙台市中心部にある三井ガーデンホテルが、リニューアルオープンします。グループ向けの客室を増やし、インバウンド需要に対応する狙いです。

 関謙次記者「杜の都仙台をイメージしたという明るい空間に、そして広いソファ。家族でゆっくりと過ごせそうです」

 全ての客室を改装し14日にリニューアルオープンする三井ガーデンホテル仙台、リニューアルの目玉は客室の広さです。

 3人で泊まれる部屋を、これまでの2室から31室に増やしました。

 デザインも従来の機能性重視から、くつろぎを感じられる空間へと変更しています。

 最上階にある大浴場も男女共に内装を一新しました。特に女性脱衣室ではパウダールームを拡張し、シャンプーやリンスも複数の中から選べるようにしました。

 ロビーの内装にも緑を加え、全体的にゆったりと過ごせるようなリニューアルを図っています。

 柳原卓総支配人「台湾や中国、香港、東アジアのお客様にはどうしてもツインのお部屋が需要がございますので、そのお部屋を増床したというところですね。どれぐらい我々のシェアを増やしていけるかっていうところに、今回のリニューアルで勝機を懸けたというところなんですけど、ホテルの魅力で来ていただけるようにしたいなと思ったというところですね」

 東北地方のインバウンド需要は伸び悩んでいますが、ホテルでは将来必ず伸びるとみてこれまでのメインだった出張利用のビジネス客以外の顧客の囲い込みを図る考えです。

 仙台市青葉区の郊外には4月、田植えや和装の着付けなど様々な体験ができる古民家ゲストハウスがオープンしました。

 青葉区芋沢の田んぼの中にオープンしたゲストハウスは泉区の工務店、建築工房零が築50年を超える古民家をリノベーションしました。

 新築戸建ての需要が減る中で工務店の新たな可能性を探ろうと、初めて民泊事業に参入しました。

 木造2階建てで延べ床面積は約50坪あります。

 建築工房零不動産事業部高山裕佳さん「こちらは団欒の間でして、ゲストの方にメインでくつろいでいただく場所なんですけれども、冬場は薪ストーブも置くのでみんなで炎を楽しむこともできる空間になっております」

 基本料金は1棟貸し切りで1泊7万5000円です。

 建築工房零不動産事業部高山裕佳さん「注目すべきと言うかいいかなと思ってるのがこの浴室、浴室から坪庭が見える四季を感じてお風呂に入っていただける」

 このほか、基本的な調味料や食器類をそろえたキッチンや4つの寝室を備えています。 ゲストハウスは、田んぼのあぜ道がある風景を楽しみながら、食べて寝てゆっくりとくつろいでほしいという思いを込め「アゼミチタベネル」と名付けました。

 庭ではバーベキューができるほか、テントサウナも利用できます。和装の着付け体験も提供しており、近くの神社に移動して写真撮影などもできます。更に習字や田植えなどの体験も提供できるということです。

 建築工房零不動産事業部高山裕佳さん「弊社代表がこの場所を訪れた時に素晴らしい田んぼの風景に一目ぼれして、空き家を何とか再生させて皆さんに健やかな暮らしをお届けしたいという思いで改修しました。皆さん是非訪れて外も建物も楽しんでいただければと思います」

 東北観光推進機構によると、最近はインバウンドでも家族や小グループの旅行が増えていて、自然や郷土料理を楽しむといった地域ならではの体験への需要が高まっています。 受け入れ側としても長期間滞在してもらうことが地域の活性化につながるため、今後ますます、そうした需要に対応する動きが広がっていくとみられるということです。