震災で被災した宮城県石巻市のビール神社の再建を目指して実施されたクラウドファンディングは、最終的に目標を大きく超える1100万円余りの支援が集まりました。支援を呼び掛けたクラフトビールの関係者たちは、返礼品のビール作りを始めています。

 仙台市太白区秋保のるビール醸造所グレートデーンブリューイングでは、宮城県のクラフトビールメーカー8社が集まりビールの元となる麦汁を作りだす仕込み作業などが行われました。

 今回作るビールはアケボノラガーと名付けられ、ビール神社の再建を目指すクラウドファンディングの返礼品として支援者に送られるほか、イベントなどで提供される予定です。

 石巻市北上地区にある鹿嶋神社では、江戸時代に地元の人たちが米の凶作で日本酒を奉納することができず、代わりに麦で作った酒を奉納したことからビール神社として広く知られるようになりました。

 東日本大震災で社殿が全壊したため、再建を目指すクラフトビールメーカー10社が4月にクラウドファンディングを開始しました。

 5月には、仙台市の飲食店で指定ビールの売り上げの一部を支援に充てる企画も行われました。

 5月末で締め切られたクラウドファンディングは目標の800万円を達成し、支援額は1180万円を超えました。

 当初の目標を大きく上回ったことから、社殿の建設だけではなく鳥居や鈴なども整備することにしました。

 グレートデーンブリューイング清沢哲也醸造責任者「社を建ててまた人の集まる環境を整えたい。東北を元気にしたいという思いで、これからみんなでがんばっていきたいなと思ってます」