仙台市の水痘いわゆる水ぼうそうの感染者は、過去最多となった前週よりは減ったものの、依然高い水準となっています。
仙台市によりますと、8日までの1週間に仙台市で確認された水ぼうそうの感染者数は、1医療機関当たり0.47人となりました。過去最多となった前週の1.53人からは大幅に減ったものの、依然、注意が必要な水準となっています。
水ぼうそうは、2週間から3週間の潜伏期間の後、かゆみを伴う発疹や発熱などの症状が見られる感染症です。
子どもに多い水ぼうそうですが、大人が感染するとまれに肺炎や脳炎などの合併症に陥るなど、重症化するケースもあります。
仙台市は、手洗いなどの基本的な対策を徹底するよう呼び掛けています。
仙台市で水ぼうそうの感染が拡大していますが、専門家は同じウイルスが引き起こす帯状疱疹にも注意が必要だと話します。
水ぼうそうはウイルスによって感染する病気ですが、帯状疱疹も同じウイルスによって発症します。
一度、幼少期などに水ぼうそうにかかったことのある人は、疲れや寝不足で体内の神経に潜んでいたウイルスが再び活性化し、帯状疱疹を発症する可能性があります。
水ぶくれなどの症状は似ていますがどういった違いがあるのか、水ぼうそうや帯状疱疹に詳しい仙台市泉区の松田病院、相場節也先生に聞きました。
松田病院皮膚科部長相場節也先生「水ぼうそうはどちらかというと皮膚の病気、皮膚に水ぶくれができるだけの病気なんですけど、帯状疱疹は皮膚に同じく水ぶくれもできるが、神経にも炎症が起こってしまい神経が壊されてしまうので、痛みや痺れが残ったり感覚が鈍くなったりします」
「やはり寝不足とか疲れた時に発症する方が多いので、そういうところに注意されるといいかなと。高齢の方は大体50歳から亡くなるまでの間に大体3分の1がかかると言われているんですね。65歳を過ぎた方は、やはり帯状疱疹ワクチンをなるべく早めに打たれたほうが好ましいんじゃないかと」
十分な睡眠やバランスの良い食事など、日頃の体調管理で免疫力を低下させないこと。
高齢の方は重症化するリスクが高まるので、ワクチン接種が有効です。
ワクチン接種は、宮城県でも接種費用を負担するなど行政の支援も進んでいます。対象年齢や補助額は自治体によって異なるので、事前の確認が必要です。
子どもたちの間で広がる水ぼうそうは、大人も帯状疱疹として影響を受ける可能性があります。少しでも感染が疑われる場合には、早目に医療機関を受診することが大切です。