宮城県の気仙沼港でビンナガマグロの水揚げが好調で、不漁だった前年同時期に比べると約48倍になっています。
気仙沼港には18日朝、4隻が入港し約260トンを水揚げしました。
今シーズンの水揚げ量は17日時点で5800トン余りで、不漁だった前年同時期はわずか123トンほどだったため48倍にもなっています。
ビンナガマグロは主に加工用として取引されるため、漁獲から日数が経っても値段が下がりにくいことが特徴です。
漁業関係者は、カツオが不漁予想のためビンナガマグロの水揚げ好調に助けられていると話します。
竜喜丸日日高陽祐漁労長「カツオも釣れれば一番良いんですけども、なかなかカツオがいないのとビンチョウ(ビンナガ)は何日経っても値段が変わらないので安定してるから助かります」
気仙沼漁協臼井靖参事「例年であれば5月中旬から始まって1カ月位ですけど、まだ豊漁が続いているということで船にとっても我々にとっても良い傾向かなと思います」
マグロに詳しい専門家は、沿岸が低水温であることが関係していると言います。
水産資源研究所松原直人研究員「前年は黒潮、あたたかい水温が北の方まで張り出してまして、どんどん北に抜けていってしまう漁場がとどまらないという感じだったんですけども、あたたかい張り出しが無くなってどちらかというとビンナガがとどまりやすい、漁場ができやすいような水温帯になっていた」 「水温がどんどんこれから上昇して漁場が遠くに離れてしまうので、ビンナガの漁獲が7月に入ると少し落ち着いてくるのかなと予想しているところですね」