報復の一つとして懸念されているのが、ホルムズ海峡の封鎖です。日本にも大きな影響が出そうです。

■ホルムズ海峡「封鎖承認」影響は?

 エネルギーの大動脈が今、揺れています。

イラン アラグチ外相 「(Q.ホルムズ海峡の封鎖を考えているか?)我々には様々な選択肢がある」

 イランとオマーンに挟まれたホルムズ海峡。原油の9割以上を中東に依存する日本では、そのほとんどがこの海峡を抜けて運ばれます。

 そんななか、イランの国会はアメリカによる核施設攻撃を受け、ホルムズ海峡の「封鎖を承認した」と現地メディアが伝えました。

 最終決断は国家安全保障最高評議会に委ねられるといいます。

 1日に約100隻のタンカーや貨物船が行き交う海の要所。もし封鎖されれば、私たちの暮らしにも影響が…。

野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト 木内登英氏 「電気代が上がり、年間約1、2万円の負担増に」

 さらに、スーパーに並んでいる商品も値上がりするかもしれません。いつ、何が、どれだけ上がるのか調べました。

■ホルムズ海峡“封鎖”なら日本は?

 ガソリン価格だけでなく、電気料金も上がる恐れが…。

野村総合研究所 エグゼクティブ・エコノミスト 木内登英氏 「家庭用に電力を販売する時に、輸入の原料価格の上昇をそのまま電力料金に転嫁できる仕組みがある。原油価格が例えば倍になってしまえば、何割か電力料金が上がって年間で1万円とか2万円の負担増になる可能性が出てくる。半年くらい経って、かなり影響が上乗せされてくる」

 値上げの波は、スーパーにも…。

アキダイ 秋葉弘道社長 「ほとんどのものに影響するといっても過言ではない。こういうパック、石油由来のものなのでこれはもう確実です。それ以外にもしょうゆも油(の容器)もそうですね。ペットボトル、これ全部、石油由来のものを使っているので影響します」

 生鮮食品や総菜の容器、さらにペットボトルなど、原油から作られるプラスチック製品です。

20代の人 「物価が高騰して値上がりしている。これ以上、値上げをしてほしくない」

 遠い海峡の緊張が私たちの暮らしに影を落とし始めています。

アキダイ 秋葉弘道社長 「9月、10月くらいに油代高ければ、ハウス栽培のものとか相場が上がります。野菜の場合は大体2割くらい(価格が)上がる。トレー代と中身で。ガソリン代が高くなると1回の漁で30から40万円余分に経費がかかったら、魚の場合は恐らく3割くらい(価格が)上がる。庶民の生活に大きな影響を与えるのは間違いない」