アメリカで生まれた子どもに国籍を与える「出生地主義」を見直すトランプ大統領の大統領令を巡り、連邦最高裁は合憲性について判断しませんでした。

トランプ大統領 「大きな出来事だ。素晴らしい決断だ。我々は大変喜んでいる」

 出生地主義は合衆国憲法修正14条に基づく解釈により、アメリカで生まれれば両親の国籍や滞在資格に関わらず誰でもアメリカ国籍が与えられる制度です。

 トランプ大統領は1月、不法移民などの子どもは出生地主義の対象外とし、アメリカ国籍を与えないとする大統領令に署名しました。

 一方、3つの連邦地裁で、大統領令を憲法違反だとして全米で一時差し止める仮処分命令が出ていましたが、連邦最高裁は27日、仮処分命令を見直すよう命じました。

 大統領令の合憲性については判断しませんでした。

 これを受けてトランプ大統領は、「大きな勝利」としたうえで、出生地主義制度を悪用して「危険な人物が国内に侵入してきた」と強調しました。