12月にデビューするJR仙石線の新型車両が公開されました。新型車両の導入は実に84年ぶりということです。
JR仙石線の新型車両E131系は、現行車両の老朽化が進んだことなどから56両導入が決まりました。
車両前面のデザインは、ドット柄に変更しました。全体の色味は現行車両と同じ、仙石線沿いの海の景色をイメージした青で統一しています。
大友葵記者「車体の幅、そして座席の幅も広がりゆったりと座れるようになりました。
非常通報装置の数も増やし、安全面に配慮した車両となっています」
各車両には宮城県のJR在来線では初となる、防犯カメラが設置されました。
車両の側面にもカメラが設置され、運転席から客の乗り降りを確認できるようにしてワンマン運転に対応しています。
ほかにも、運行情報を英語でも表示する液晶画面の設置やフリースペースの全車両への導入など、様々な乗客が快適に利用しやすい車両になりました。
JR東日本東北本部鉄道事業部坂巻勇紀さん「より快適でより安定した鉄道郵送サービスを提供できると考えている。新型車両での移動を楽しんでいただければ」
新型車両は12月にデビューし、年度内に全ての車両の置き換えを目指しているということです。
JR仙石線の車両のデザインは、時代によって色とりどりに変化してきました。
1980年代の映像には、明るい青色の車両が映っています。首都圏を走る当時の京浜東北線と同じカラーで、車両も首都圏で使われていた中古の車両が走っていました。
2000年に仙台市中心部の3.5キロが地下化された時の映像では、側面に仙石ラインのローマ字表記があります。
JR仙石線宮城野原駅の近くで印鑑の店を経営する庄子喜隆さんは、仙石線の車両や沿線の風景を撮り続けてきました。
1960年代から70年代に使われていた車両です。
庄子喜隆さん「はやり頭にちょこんとヘッドライトが付いている。黄緑色の旧型国電のあの形は、年配者はみんな覚えているんじゃないんでしょうかね」
独特なモーターの音も記憶に残ると言います。
庄子喜隆さん「やっぱり旧型国電は重いモーター音が、何と言うか声で言うとぐう〜んと走り出して行くんですよ。あの音はやっぱり昭和の音。我々にとってはそう感じます」 庄子さんは、新型車両の登場は楽しみだと話します。
庄子喜隆さん「いやあ、今回仙石線の開業100年を迎えたその年に粋な事をするなと。山手線とかを走っている軽快な音、そういうものが仙石線で感じられるのかなと楽しみにしています」