今年最多となった猛暑日地点。各地で「今年一番の危険な暑さ」となるなか、大胆な対策に踏み切る企業もあるようです。

■猛暑日地点が“今年最多”に

 最高気温36.8℃、今月5日目の猛暑日を記録した京都市。歩道を日傘が埋め尽くしました。

 6月の過去最高気温を観測した地点は50地点を超えました。各地で対策を講じています。

 金沢市では、午前9時にはすでに頭に笠をかぶっている外国人の姿が。午前中から自らの命を守る対策を講じています。

 外に出たら、すぐに開く日傘。

■「危険な暑さ」大胆な対策も

 愛知県の鉄工所。働き始めた時間は午前6時です。

伊藤製罐工業 伊藤太一社長 「通常の時間だとつらいなってことで、2時間、作業時間を早めて(午前)6時から始めて(午後)3時に終わるという大胆サマータイムをやっている」

 こちらの工場では鉄板の溶接やレーザーによる加工を行っていて、作業中の体感温度は気温より5℃以上も高くなるといいます。

 そこで導入したのが通常、午前8時から午後5時の勤務時間を、5月半ばからは午前6時から午後3時にずらす取り組みです。

伊藤製罐工業 伊藤太一社長 「皆で一緒に考えて、2時間だったらギリギリ皆の生活にも支障が出ないかなっていう、ギリギリのラインで2時間前倒しって形で導入した」

 時間をずらすだけではありません。

 仕事中ですが、アイスや飲み物が自由に補給できるようにしたといいます。

伊藤製罐工業 伊藤太一社長 「ここにあるアイスは自由に食べていい。水分補給用の飲み物も用意してあって、自由に飲める」

 石段131段。2日連続猛暑日となった福岡県久留米市。日差しに絶えながら石段を上り切っても逃げ場はありませんでした。

 85歳の女性も石段を上っていました。用意していたのはキンキンに冷やして持ってきた、お茶です。

85歳の女性 「あーおいしい。おかげさまで、これが元気の素です」

■「立ってられない」熱中症相次ぐ

 35℃を超える猛暑日の地点数は30日午後5時時点で、全国で118。これは今年最多です。

 都内では32人が熱中症とみられる症状で搬送されています。

 東京・江戸川区の救急外来には朝から患者がやってきます。

医師 「仕事は外?押して痛いところは?」

患者 「そこらへん筋肉痛みたいに痛い」

 50代の男性は27日夜に体調不良になり、29日別の病院に行ったものの改善せず、30日に救急搬送されました。

患者 「(Q.思い当たる原因は?)炎天下のなか、バイクに乗っていた」

 男性は熱中症だけでなく、コロナも併発していたことが分かりました。

森山記念病院 救急科長 秋丸理世医師 「コロナに感染して体調がよくない時に炎天下、外に出掛けたり空調がきいてないところにいたりで余計に体調が悪くなる人もいる」