人道状況の悪化が著しいパレスチナ・ガザ地区では支援物資の配給拠点で銃撃が相次ぎ、この1カ月半で1000人以上が死亡しています。中部にある病院の医師がANNの取材に応じ、現状を語りました。
アル・アクサ病院 カリル医師 「市民は一日に飢餓と栄養失調によって0.5キロから1キロほど体重が減っていく。ほとんどの人は、もともとの体重の3割以上を失った」
カリル医師が見せてくれたのは、ようやく手に入れたというわずかなコメでした。
医療従事者も例外ではなく、3日ぶりの食事だといいます。
イスラエルやアメリカが支援する配給拠点では、物資を求める市民らへの銃撃で5月末以降、1000人以上が死亡しました。
こうした状況から物資が十分に行き渡らず、ガザ保健当局によりますと、今月27日時点で133人が飢えで死亡しています。
このうち87人は子どもだということです。
カリル医師は「ガザは飢えで死につつある」と強調したうえで、物資の搬入を増やすよう訴えました。