7月に平年の約1割しか雨が降らなかった宮城県南三陸町で、稲が十分に育つようダムの水が農業用のため池に給水車で運びこまれました。
塩月菜々瀬記者「ポンプでダムの水がくみ上げられています。これから町内のため池へと運ばれるということです」
南三陸町の払川ダムでは、町が要請したミキサー車5台と東北農政局の散水車3台が、ポンプで水をくみ上げました。
払川ダムの水は農業用水には使われませんが、南三陸町では7月に平年の11%しか雨が降らず、稲作に影響が出ているため緊急措置として農業用水に使用することになりました。
三浦浩副町長「こういった対応をするのは最近では初めて。雨の状況を見ながら、給水の方も考えていきたい」
くみ上げられた水は、車で15分ほど離れた歌津地区のため池へ運ばれました。雨不足で貯水率は10%ほどにまで落ち込んでいます。
農家「田んぼに(ため池の水を)運ばれたら、水はすぐに無くなる。今、水が無かったら(米にとって)駄目なんだ。水があるのと無いのとでは稲の育ちが全然違う」
南三陸町と東北農政局では、1日当たり最大260トンの水を3日間運ぶ予定ということです。