コメの需要の見通しを誤って価格高騰を招いたとし、事務方トップの事務次官ら農林水産省の幹部がそろって自民党の会合で謝罪しました。

農林水産省 渡邊毅事務次官 「コメは足りているということでずっと申し上げてきたことが誤っていたいうことで、この場をお借りしておわびを申し上げたいと思います。どうもすみませんでした」

 自民党農林部会の会合に出席した農水省の渡辺事務次官は去年夏以降のコメの品薄や価格高騰について、農水省が「コメは足りている」と繰り返し説明してきたことは誤りだったと認めて陳謝しました。

 政府は価格高騰の要因となった需給ギャップへの対応を柔軟に行うため、コメを増産する方針を示しています。

 しかし、会合ではコメの価格下落への懸念など、増産に対して反発や不満の声が上がりました。

自民党 野村哲郎元農水大臣 「今さら増産しろって言われたって、私が一番最初にびっくりしたのが種籾(たねもみ)がないと。増産するにも籾がないからもう、そんなに増やせないですという人もいました」

 こうした反発に対して小泉農水大臣は「心を一つに一緒になって前に進んでいけるような環境整備に心を砕いていきたい」と述べ、引き続き粘り強く理解を求める考えを示しました。