相次ぐ警察の不祥事を受け、警察庁長官は全国の警察トップを緊急に集めて「強い危機感」を持つように訓示しました。
5日の会議は川崎市でストーカー被害を訴えていた女性が殺害された事件や大川原化工機を巡る冤罪事件で警察の検証結果が公表されたことを受け、全国の警察本部長らを集めて開かれました。
楠長官は訓示で1999年の「桶川ストーカー女子大生殺人事件」を機に始まった警察改革について言及しました。
警察庁 楠芳伸長官 「長年にわたり全国警察を挙げて取り組んできた警察改革の精神がまさに形骸化しつつあることを示すものであると言っても過言ではなく、今こそ警察のあるべき姿を取り戻す必要がある」
そのうえで「全国警察が強い危機感を持ち、緻密かつ適正な捜査や人身安全関連事案への適切な対応をより一層、推進する必要がある」と訓示しました。
また、「警察組織の根源的な問題として組織の規律自体が少しずつ緩んできているのではないか」と懸念を示し、全国警察における指導の徹底を求めました。