アメリカのFRB(連邦準備制度理事会)は、政策金利を0.25%引き下げると決定しました。利下げは6会合ぶりとなります。ニューヨークから報告です。

(親松聖記者報告)  トランプ大統領が執拗(しつよう)に利下げを求めるなか、現政権となって初めて、FRBは利下げに踏み切りました。

FRB パウエル議長 「失業率は低いものの上昇している。雇用の伸びは鈍化し、雇用に対する下振れリスクが高まっている」

 アメリカで雇用の減速が一段と鮮明になるなか、FRBは0.25%の利下げで、景気を下支えします。

 そして、市場が注目していた今後の利下げについては、年内残り2回の会合でも追加利下げの見通しを示しました。

 一方で、今回、もう一つの焦点となったのが、大幅な利下げを求めるトランプ氏による圧力です。

 今回、新たに参加したトランプ氏に近いミラン理事が大幅な0.5%の利下げを主張するなど、その影響力が強まっています。

 今後、拙速な利下げが行われた場合、関税の影響も重なりインフレが加速する恐れがあります。

 政権の圧力など市場の不確実性が広がるなか、景気悪化とインフレが同時に起こるスタグフレーションを危惧する声も出始めています。