猛暑の影響で生育が遅れていた秋の味覚「マツタケ」が店頭に並び始めました。今年は味が良く、豊作になりそうだとマツタケ採りの名人も太鼓判です。
■名人が太鼓判!マツタケ豊作か
鍋で煮込んでも、そのまま焼いても秋風とともに感じるあの芳醇(ほうじゅん)な香り。
竹松旅館三代目女将 竹松志げ子さん 「1年に1回のぜいたく。よく皆さんいらしてくれる」
秋の味覚の王様の“マツタケシーズン”到来です。
1日午前5時、取材班は太陽が昇る前に出発し、訪ねた先は長野県南部に位置する喬木村。ここでマツタケに携わること30年の山上さんです。
年間に100キロ近く収穫することもあるという、いわば“マツタケ名人”。爆竹に鈴とクマ対策も万全のマツタケ名人と今年の様子を見に行きます。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「ここのマツタケの特徴は色が白く、歯ごたえがあり、香りがよい」
山道を登って下り、時には急斜面も。歩くこと約20分。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「ありました、これがそうです。ちょっと膨らんでいますよね」
1本目のマツタケを発見。すると、ここから名人の勢いは止まりません。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「あれがそうです、見えます?」
わずかな隙間にマツタケ2本を発見。さらに…。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「これも出始めなので、土の中」
一見すると、何もないような土の中からも発見しました。結局、朝は1時間も経たずに合計…。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「8本ですね」
シーズン開始直後のこの時期としては上出来だといいます。
今年は記録的な猛暑の影響が懸念されていましたが…。
“マツタケ名人”山上和彦さん 「(Q.今年のマツタケの状況は?)8月から9月にかけて(雨が)300ミリ降れば豊作と言われるが、(今年は)300ミリに達しています」
今年は例年よりマツタケを楽しめるかもしれません。長野県は全国のマツタケ生産量の7割以上を占める“マツタケ王国”です。
■味も格別!マツタケシーズン到来
県内の直売所には朝も農家からマツタケが持ち込まれます。
農家 「(Q.いつ取れた?)きょう、今」 「(Q.きょうの朝?)朝」
店内には朝、取れたものも含め新鮮なマツタケが一面にずらり。
重さを量り、慎重に品定めする女性。
地元客 「最初(マツタケが)全然出ていないと聞いていたけど、雨が降ったのかよく出ていると聞いてどんな具合かと思って見に来ました」
数ある食材のなかでもやはり特別なようです。
地元客 「(年に)1回くらいは食べられれば幸せを感じますね」
1年に1回の幸せを購入しました。
■長野の“マツタケ旅館” 温泉にも…?
地元の竹松旅館も“マツタケ仕様”です。
竹松旅館三代目女将 竹松志げ子さん 「秋はマツタケ旅館になる。(マツタケコースを)9月25日から始めた」
地元信州のマツタケを使い尽くしたこのコースでは一粒一粒に味のしみ込んだ炊き込みごはんに、まるまる1本をサクッと揚げたフライなど、ありとあらゆるマツタケグルメを一度に堪能できます。
しかし“マツタケ旅館”はこれだけではありません。ここでは温泉でもマツタケの香りを楽しむことができます。
日本の秋を彩るマツタケ。今年はさらに期待できそうです。