宮城県での局地的な非常に激しい雨から一夜明け、浸水被害があった地域では復旧作業が行われました。こうした大雨による冠水で、車が水没してしまった時どのように脱出すれば良いのか、専門家に聞きました。
1日の大雨では、仙台市宮城野区や塩釜市で多くの車が水没したり故障したりする被害を受けました。
JAF=日本自動車連盟は、対応に追われているということです。
JAF宮城支部広報担当佐藤陽さん「現時点で約70件ほど作業を完了しておりますし、通常作業で1日当たり110件なので、冠水だけの作業で70件はやはり多いと感じます」
タイヤの半分ほどの水位でも、はねた水がエンジンに入り込むなど故障につながることもあります。
JAF宮城支部広報担当佐藤陽さん「おおよそドアの半分くらいの水深まできますと、大人の男性の力でもなかなか開けられなくなるほど水圧がかけられますので」
冠水した道路に車を水没させる実験映像ですは、2分後に足元まで水に浸かりこの時点で既にドアが開かないほどの水圧がかかっています。
浸水から5分後には、顔のすぐ下まで水か迫って来ます。車が水没して出られなくなってしまった時、どのようにして脱出すれば良いのでしょうか。
JAF宮城支部広報担当佐藤陽さん1「脱出用のハンマーを室内の運転席の手の届く所に置いて非常時に使用していただく」
実際に水没した車で窓ガラスを割る実験映像では、右腕を伸ばした状態で横から振ると力が入りやすく、ガラスの縁の部分に当てることで割れやすくなるということです。
JAF宮城支部広報担当佐藤陽さん「ガラスに押し付けると中からボタンが出てきますので、その力でガラスを割る。女性の方でも力の弱い方でも、これは非常に有効ではあるかなと思います」
こうしたハンマーにはカッターもついていて、シートベルトがロックされて動けなくなってしまった時でも速やかに脱出することができます。
JAFでは日頃からハザードマップを把握することや、川の近くや冠水しやすい低い土地を知っておくことが大切だと呼び掛けています。