政治混迷が続くフランスで10日、マクロン大統領(47)が、4日前に辞任したばかりのルコルニュ前首相(39)を首相に再び任命しました。

 フランス大統領府は10日、マクロン大統領がルコルニュ前首相を新たな首相に任命したと発表しました。

 ルコルニュ氏は、5日に組閣しましたが、与野党との調整が難航し、組閣からわずか14時間で辞任していました。

フランスでは去年夏、下院に相当する国民議会の総選挙でマクロン氏率いる与党連合が過半数を失うなど政治の混迷が続いています。

 財政赤字が深刻ななか、ルコルニュ氏の前任のバイル元首相は先月、緊縮予算を巡る信任投票で否決となって辞任するなど、去年1月以降、首相の交代が相次いでいます。

 マクロン大統領は10日、極右の「国民連合」と急進左派の「不服従のフランス」を除く各政党の指導者と協議し、ルコルニュ氏の再任命を決めました。

 ルコルニュ氏はSNSで、「私は義務として、大統領から委ねられた任務を受け入れ、年末までの予算成立に全力を尽くす。この政治的危機と不安定さを終わらせなければならない」と投稿しています。