江戸時代の仙台城下で飾られていたと伝わる、特徴的な形をした仙台門松の造り方を学ぶ講習会が開催されました。
仙台市青葉区の青葉神社で開催された講習会には、造園職人らが参加しました。
仙台門松は江戸時代、仙台城などに設置されていた正月飾りです。
特徴は、2本の柱に松や笹竹を取り付けて竹を横に渡して門のように組み上げることです。一般に知られる門松とは全く形が異なります。
仙台門松は明治時代から数を減らし、近年ほとんど姿を消していましたが、仙台市の団体が2019年から復元活動に取り組んでいます。
講習会では、復元に向けて試行錯誤を重ねてきた職人が講師を務めました。
清水園守屋公二剛社長「松を柱に固定していくのですけど、松の後ろの枝が邪魔になるので基本的に前3方だけ残して」
仙台門松の調査を進めてきた専門家も参加しました。
仙台市博物館倉橋真紀さん「根元には鬼打木と呼ばれる新年の魔を払うような意味があると思うんですけれども、その木が基本的には3本ですね、両脇に3本ずつ」
中央に飾られるしめ飾りは、ケンダイと呼ばれます。ケンダイに紅入れして、仙台門松が完成しました。
造園業者「来るたびに新しいやり方を学べていいですね。より皆さんに見てもらえるような門松ができればいいなと思っています」
清水園守屋公二剛社長「文化を継承するのは非常に大変ですけれども、もう少し若い人たちが興味を持っていただいて、その文化が続いていけばいいかなと思っています」
江戸時代の仙台城下では、仙台門松が42基飾られていたと言われています。
復元活動に取り組む団体は当時と同じ数、42基の設置を目標にしていて新年には2025年の29基からの増加を目指しています。