宮城県気仙沼市の公共事業をめぐる官製談合事件で、業者側の男に設計価格を漏らすなどの罪に問われている市職員の男に対し、仙台地裁は執行猶予付きの有罪判決を言い渡しました。
気仙沼市土木課の道路整備係長、後藤文治被告(48)は2023年、市道の設計業務をめぐる入札など2件で、建設コンサルタント会社の清水康弘被告(51)に設計価格を漏らした官製談合防止法違反などの罪に問われています。
これまでの裁判で後藤被告は、融通の利く清水被告の会社に落札させたかったと供述していました。
18日の判決で、仙台地裁の米満祥人裁判官は「入札制度の公平性及び、公正性に対する社会の信頼をも大きく害した」などとして後藤被告に対し懲役1年6カ月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。
一方、提供された情報を元に設計業務を落札した清水被告に対しては「入札制度の公正性を害する悪質な犯行といえる」として、懲役1年、執行猶予3年の有罪判決を言い渡しました。