宮城県と仙台市で13日から始まった宿泊税ですが、観光にどのような変化をもたらすのでしょうか。観光客とホテル側の本音を直撃しました。
関謙次記者「宮城県外から来る方に、宿泊税について聞いてみたいと思います」
「宿泊税かかるんですか。福岡かかるので全然何とも思わないですけど。もう時代の流れで仕方ないかなと思いますけど」「全然知らなかった。何も知らないで来ちゃったから。地元が盛り上がってくれるんであれば大歓迎です」
仙台市青葉区のホテルでは到着した宿泊客に早速、制度を説明していました。
「本日から仙台市の方で宿泊税のご案内をしておりまして、1人1泊当たり300円のを徴収しておりましたので」「200円と100円ね」
宿泊客「もう十分承知して。仕方ないというのも変ですけど、ただそれが有意義に使われるのであればよろしいかと思います」
江陽グランドホテル後藤道博常務取締役「背筋が伸びるような感じでございます。クリエイティブなアニメイベントを強く訴求する、食べ物がおいしいんだよということをPRするとか様々なことに期待しております」
宿泊税ですが、これまでに様々な紆余曲折がありました。なぜ導入されることになったのか。経緯を振り返ります。
村井知事「今後も継続した観光施策の展開を図るためには、安定的な財源の確保が必要であると考えている」
宮城県が宿泊税の導入を検討し始めたのは、2018年でした。
県の観光関連予算の約7割に当たる16億円余りを国からの観光復興の交付金や基金で賄っていましたが、震災から期間を経たことで終了が見込まれていました。これに代わる財源確保策として浮上したのが、宿泊税でした。
宮城県のホテルや旅館からは客足が遠のくなどと反対の声が上がりましたが、県の有識者会議は2020年1月に導入が適当だと村井知事に答申しました。
村井知事は2021年4月からの導入を目指し、直後の県議会に条例案を提出しましたが。
村井知事「宿泊事業者の皆様の心理的負担を、これ以上お掛けすることはできない。大きくすることはできないと」
新型コロナの感染拡大で宿泊のキャンセルが相次いでいたことを踏まえ、条例案の取り下げに踏み切りました。
独自に宿泊税の導入を検討していた仙台市でも、議論は中断されました。
いったんは白紙となった宿泊税の議論が再び動き出したのは、新型コロナが収まりをみせていた2023年でした。
村井知事「宮城県全体としての安定的な観光財源の確保に向けて、引き続き検討して参ります」
まずは仙台市が3年8カ月の中断を経て2023年11月に議論を再開すると、県も2024年1月から本格的に議論を復活させました。
そして2024年10月に県議会が条例案を可決し、仙台市議会でも同じ時期に条例が成立し宿泊税の導入が決まりました。
反発が強かった宿泊事業者に対しては、県は意見交換会を複数回開催しました。
観光地へのアクセス改善など、希望が多かった使い道に税収を多く充てる方針を示し、制度に理解を求めました。
ただ、税金を集めるという新たな負担に、事業者側からは戸惑いの声も漏れます。
決済システムの改修を進めていたこちらのホテルでは、宿泊料金にはキャッシュレス決済を利用できますが、宿泊税は現金で徴収することにしていて、そのための手間が掛かりそうです。
スタッフ「手引きのような物は一応読み込んはいるんですけれども、やはり実際なってみないと分からないというところがありますので」
仙台市のホテルや旅館などでつくる組合の組合長を務める社長の梅原敏さんはかつて、宿泊税に反対しましたが導入が決まった今、有効に使われるのであれば協力すると話します。
丘のホテル梅原敏社長「宿泊税が今後どのように使われて、地域の方々とかにどのような影響が出て、そのお金がどのように使われるのかということを我々も見ながら、色々アイデアを出していかないといけないと思っています」