春が近づくと、米どころ宮城県では米作りの本格的な準備が始まります。
大友葵記者「冬の間、作業のイメージが少ない米農家ですが、春に向けて作業がたくさんあるということです」
栗原市の黒澤農産は、農地約53ヘクタールで5品種の米を作る大規模農家です。この日は大量に届いた袋の仕分け作業をしていました。
黒澤亜希さん「今期のお米になるつや姫の種もみで、まだ寒い時期に種もみがどんどん届いてきます。うちは農協さんから種もみを購入しているんですけど、時期が来たらお水につけるような作業になります」
袋に大量に入った種もみは稲を育てるために厳選された米の種で、3月から4月に育苗箱にまかれ育てられます。
黒澤亜希さん「土に自分たちで肥料を入れてミキサーで混ぜて、その土を使って種まきをする。買った土を使っている所がほとんどだと思うのですけど、うちは自分たちで合わせて土を調合して作ってました」
黒澤農産の米はインターネット注文の直接販売で、注文に合わせて発送作業に追われます。
黒澤亜希さん「なるべく注文が来てから精米をかけて詰める感じなので、精米したてのおいしい物を食べていただきたいと思って、丁寧に作業してます」
一緒に梱包するちらしの作成はもちろん、販売に使う公式SNSの管理やリニューアルも冬の作業です。
黒澤亜希さん「冬はお休みなんでしょうって言われることがすごく多いんですけど、いえいえそうではありませんっていう感じです」
屋外での作業の合間、事務所での作業も欠かせません。経理作業や注文の確認、届いた口コミのチェック、返信、行政への提出資料の作成などたくさんの作業をこなしています。
黒澤亜希さん「次のシーズンに向けての準備期間でもあるので。うちのお米の良さをどんな感じにしたらどんどん伝えられるか、毎日寝るまで考えてるかもしれないですね」
1月に開催された生産者が販売事業について学ぶセミナーでは、完成した炊きこみご飯の商品も紹介され、他の生産者や関係者と情報交換していました。
黒澤亜希さん「おいしいお米を作ることだけに没頭していて、ハードルが高いイメージがどうしても自分の中ではあったので商品開発に携わったことは大きな一歩になったのではないかなと」
冬の間は、こうした生産者向けのセミナーが多く開催される学びの期間でもあります。
宮城県農山漁村なりわい課小岩慶浩さん「生産者の方々は、ものを作るプロですので更に商品開発の消費者の視点を持てると最強の状態になるので、ノウハウを是非伝えていけたらなと」
黒澤亜希さん「春に向けてのほ場の整備で、山間地の田んぼだと急斜面での移動や田んぼの中を伝ってしか移動できないほ場があるので、自分たちが作りやすくする整備の作業だったりとか」
行政の整備事業の順番が来るまでの間、できる範囲の作業を自分たちで進めます。元々3枚を1枚に整備した田んぼは、機械が入りやすく効率的に作業を進められます。
黒澤亜希さん「たくさんの方にお米が届けられるように、冬の間できることを確実にしていけたらなと思います。おいしい米作りに向けて、また頑張ろうと思います」