オウム真理教による地下鉄サリン事件から、まもなく31年です。現在も「地下鉄に1人で乗れない」など被害者の多くがPTSD(心的外傷後ストレス障害)の症状や身体の不調に悩んでいることがアンケート調査で分かりました。

 オウム真理教犯罪被害者支援機構の宇都宮健児弁護士や筑波大学の松井豊名誉教授らのグループは、1995年3月20日に起きた地下鉄サリン事件から30年の節目として去年、被害者やその家族らにアンケート調査を実施し、その結果を発表しました。

 調査によりますと、事件に遭遇した被害者のうち約7割が現在も目の不調があると答え、約3割にPTSDの症状がみられたということです。

 アンケートでは「今も地下鉄に1人で乗れない」「オウムの後継団体は被害者を無視している」といった声も寄せられました。

 2015年に公表された同様のアンケート調査と比べて症状を訴える割合はほぼ同じで、この10年間で改善がみられない結果となりました。

 また、2018年に元教団幹部らの死刑が執行されましたが、「死刑が執行されても気が晴れなかった」と答えた人は4割でした。

 調査結果について、松井教授らは「化学的なテロというのはどのような被害が出るのか分からないという特徴があり、それによる継続的な不安がPTSDにつながるのではないか」と見解を示したうえで、「後継団体のアレフに対する損害賠償請求を国の協力のもとに進めていただき、速やかな被害者の救済を実現してほしい」と話しました。