ロシア国防省は隣国ベラルーシの施設に核弾頭を搬入したと発表しました。プーチン大統領の狙いはどこにあるのか。専門家が解説します。

■核弾頭搬入 プーチン氏の思惑は

 ロシア国防省は21日、同盟を結ぶ隣国ベラルーシのミサイル部隊の施設に核弾頭を搬入したと発表し、その映像を公開しました。

 ロシア軍とベラルーシ軍は19日から21日にかけて、核兵器の使用を想定した6万4000人以上の大規模な合同軍事演習を行いました。

 大陸間弾道ミサイル「ヤルス」。極超音速巡航ミサイル「ツィルコン」。潜水艦発射弾道ミサイル「シネワ」。

 そして、核弾頭の搭載が可能な短距離弾道ミサイル「イスカンデル」の発射訓練も。

 精密誘導可能な高い命中精度を誇る「イスカンデル」は、すでにベラルーシに配備されています。

■専門家「本気のメッセージを」

 ロシア情勢に詳しい畔蒜泰助さんは、過去に例のない規模の合同軍事演習に着目し、こう分析します。

笹川平和財団 上席研究員 畔蒜泰助氏 「ロシアがウクライナで核を使用するための演習ではないと思う。ロシアがみているのはウクライナの後ろにいる欧州なんだと思う。ロシア側はウクライナがあきらめないのは欧州諸国が支援しているからだという理解なんです。大規模にやることがより大きなメッセージを送ると。ロシアは本気であると。(核弾頭)搬入の映像を見せることも含めて、一つの心理戦なんだと思う」

 ロシアのプーチン大統領は、合同軍事演習をオンラインで視察しました。

ロシア プーチン大統領 「核兵器の使用は両国の国家安全保障を確保するための極めて例外的な措置です」

 核の脅しが続くなか、ウクライナのゼレンスキー大統領は21日、ロシア連邦保安局の司令部をドローンで攻撃したとみられる映像を公開しました。

 現在、ロシアはウクライナの領土のおよそ20%を支配していると、アメリカのシンクタンクは分析しています。

笹川平和財団 上席研究員 畔蒜泰助氏 「ロシアからするとウクライナのある部分に関してはロシアの領土になるという前提で動いている。実際そういう交渉もやっているし、アメリカやウクライナとの間で。核を使用するとその地域の復興もより難しくなってしまう。ウクライナに核を使用することはもうないんじゃないかと」