テレビ朝日では「未来をここからプロジェクト」の一環で、SDGs企画をお伝えします。世界最長のナイル川を悩ませる問題に漁師が立ち向かっています。

 かつて5大文明を育んだ豊かな水源ナイル川。今、ある問題に悩まされています。

 ボートが川岸に寄ってきましたけども、近くに来るとよく分かります。このようにですね、多くのプラスチック製品が浮かんでいるのが確認できます。

 エジプトで漁師歴45年のモハメドさん(63)です。本業の傍らプラスチックハンターと呼ばれる回収業者として川に捨てられたプラスチックごみを集めています。

漁師歴45年 モハメドさん 「早起きして、他の漁師より先に漁に出れば、1日に約10~15キロのプラスチックごみを回収できる。追加収入のおかげで娘の結婚式費用も捻出できた」

 集めたプラスチックごみは提携する支援団体が、品質に応じて1キロ90円ほどで買い取ってくれます。魚が取れない時期も稼ぎが安定するほか、ボートの修理なども支援してくれるため、今ではおよそ300人の漁師が一緒に活動しています。

Very Nile マヘール・モハメド副代表 「ご覧のように、これは私たちがたった1週間で回収したプラスチックです。このブロックはひとつで60キロあります」

 ひと月に合わせて30トンのプラスチックを回収しているといいます。

 ナイル川が流れ込む地中海では、水揚げされた魚のうち92%からマイクロプラスチックが検出されていて、こうした活動は海の環境改善にもひと役買っています。

 捨てられたプラスチックを再利用する取り組みも進んでいます。

Reform Studio マリアム・ハゼム氏 「私たちのもとにはこのような状態でプラスチック廃棄物が届きます。形状を整えて製品の材料として直接使用します」

 こちらの企業は、エジプト伝統の旗織りの技術で糸状に裁断したプラスチックを綿やポリエステルとともに加工し、バッグや家具に生まれ変わらせているのです。耐久性に優れているうえ、水にも強いという特徴があります。環境問題への貢献などが注目され、国際的な賞も獲得しています。

マリアム・ハゼム氏 「私たちはプラスチックを再利用することで、マイナスの影響を環境的にプラスに変えている」