企業などへのサイバー攻撃による情報漏えいが止まりません。漏えいした個人情報はさまざまな犯罪に使われる可能性があります。

 こちらは記者の元に届いた情報漏えいを通知するメールです。

 漏えいした情報は氏名やメールアドレスに加え、免許証まで含まれていました。

 過去最多のペースで増え続ける不正アクセスによる情報漏えい。

 個人情報が正しく安全に使われているか監視する国の機関「個人情報保護委員会」によりますと、2026年に入って漏洩した恐れのある個人情報のデータは延べ2億6000万人分にものぼるということです。

 宮城県警生活安全企画課・玉山晶犯罪抑止指導官「住所や氏名、メールアドレスなどが流出すると特殊詐欺の犯人から電話やメールがかかってくる可能性がある。資産情報が流出すると強盗や侵入窃盗の標的になる。悪質訪問業者の営業が来るなどさまざまな犯罪被害が想定される」

 このほか、名前や住所などの情報から自分の情報が犯罪に使われる、自分になりすました誰かが犯罪を犯すことも考えられます。

 そしてクレジットカード情報が流出すると身に覚えのない決済が増える場合もあります。

 また、流出した情報が多ければ多いほど、犯罪者側が把握する情報も増え、その結果、自分に関係があると思わせるような巧妙なメールや電話が届きやすくなる恐れもあります。

 情報漏えいしないために個人にできる対策について、サイバーセキュリティに詳しい東北工業大学の角田裕教授は「情報は流出する前提で備える」ことが重要だといいます。

 まずやるべきことは、パスワードの使いまわしをせず二次被害を防ぐことだといいます。

 パスワードはどう設定すればいいのでしょうか。カギは「長さ」です。

 東北工業大学・角田裕教授「以前はパスワードは数字や記号を混ぜて複雑なものが推奨されていたが今は『長さ』のほうが重要とされている。例えば何か日本語の文章をパスワードにする」

 最近はパスワードの複雑さではなく「長さ」を確保することが推奨されています。

 ただ何個も長いパスワードを変更してそれぞれ覚えておくのは簡単ではありませんよね。

 例えば「休みの日は1日中寝ていたい」というように個人を推測できる情報が含まれていない、自分にとって覚えやすい文章をパスワードにすることで、長さを確保しながら、覚えやすいパスワードを作ることができます。

 それも難しいという場合はサービスごとに異なるパスワードを自動で作ってくれたり保存してくれたりするパスワード管理アプリを活用する方法もあります。

 「2段階認証」を設定することも有効です。

 こちらは大手ショッピングサイトのログイン画面です。パスワードを入力するともう一度本人確認を求められる仕組みで不正なログインを防ぎます。

 特にショッピングサイトやネットバンキングなど金銭に関わるサービスでは2段階認証を設定することが重要です。

 さらに有効なのが「パスキー」です。パスキーは、スマートフォンの指紋認証や顔認証などを使って本人確認をする仕組みで、パスワードを入力する必要がありません。

 最近ではスマートフォンやパソコンに最初から対応機能が備わっているものも多く、簡単に設定できるようになっています。

 パスワードはできるだけ長く、かつ、使い回しはしない。15文字以上が一つの目安です。

 そして「2段階認証」を組み合わせ、不正なログインを防ぎます。

 さらに、指紋認証や顔認証などを使う「パスキー」は、パスワードを入力しないため、より有効な対策の一つです。

 サイバー攻撃による情報漏えいを個人の力だけで防ぐことはできません。

 漏れた後にどう被害を広げないか。そこを意識することが求められています。