食料品の消費税減税法案は6日、衆議院本会議で可決されました。しかし、中低所得者への支援策など、具体的な制度設計は不透明のままです。採決では石破茂前総理ら自民党議員4人が棄権する異例の事態となっています。

■石破前総理ら自民4人“棄権”

衆議院議長 森英介議長 「賛成の諸君の起立を求めます。起立多数、よって本案は委員長の通り可決しました」

 与党が圧倒的多数を占める衆議院。法案の通過は当然かもしれませんが、直前にはこんなことが…。

 自民党の小渕優子元選対委員長と石破前総理が席を立ち、本会議場を後にしたのです。船田元元経済企画庁長官も続きます。

 高市早苗総理は一瞬そちらに目をやりますが、表情を崩すことはありませんでした。

 他にも古川禎久元法務大臣も退席していて、棄権した自民党の議員は4人に上っています。

自民・元選対委員長 小渕議員 「これまでの審議を見ても財源のこともはじめ、様々な懸念が払拭されていないように思った」

自民・元経済企画庁長官 船田議員 「食料品が確実に下がるという効果が期待できないということ。2年後の税率を戻す時に大増税だということで様々な議論が出て、結局は戻らない可能性が高いと思うので、大変残念だが今回棄権することにした」

高市総理大臣 「(Q.採決直前の退席に対する受け止めは?)個々の議員の採決における行動でありますので、政府としてコメントすることは差し控えさせていただきます」

 この消費税減税関連法案については、すべての野党が反対しています。

公明 岡本三成代表 「総額いくら必要で財源をどう確保するか、全く示されていない。与野党から総理に対して56問の質問がされている。このうち総理答弁の7割39回の答弁は『今後、検討して参ります』という趣旨。これでは私たちは何を根拠に賛否を決めていけばいいんでしょうか」

高市総理 「年末に向けての予算編成過程の中でしっかりと明らかにしていく。それが私どもの考え方でございます」

■衆院 全野党が反対

 法案は来年4月から2年間、食料品の消費税率を8%から1%に引き下げることと、働く中低所得者に対して所得に連動した給付制度を創設することが柱です。

 給付については、対象者が曖昧(あいまい)だという批判が続いています。

 総理はこれまでの審議で、年収100万円から350万円程度の人が対象として想定され、人数は勤労者の約3割にあたる約2000万人程度が見込まれると示してきましたが…。

高市総理大臣 「政府としては支給対象者の現役勤労者に占める割合については、少なくとも諸外国並みである3割と同程度“以上”とする方向で検討」

 6日は支援対象の拡大に含みを持たせました。制度が決まっていないのではなく、柔軟に考えていくというのが総理の主張です。

「中所得・低所得の方々の負担を和らげていく、手取りが増えるようにしていく、こういったことのために審議をいただいているわけですから、ここは柔軟にしっかり考えて参ります」

 消費税減税関連法案は11日から参議院で審議が始まります。

 参議院は与党が過半数ではないため、法案通過には野党の協力が不可欠です。

国民民主 玉木雄一郎代表 「まず参議院は同じ法案だったら反対、衆と参で判断が分かれることはないが、法案の中身が変わるようであれば、その時にもう一度判断があり得るだろうと思うし、参議院は与野党が伯仲しているので、その中で衆議院以上に我々の意見が取り入れやすい環境はある」

 国民民主党は対案として、住民税減税を柱とする法案を国会に提出。5万円程度の減税効果があるとして、政府に受け入れを迫っています。

 また、衆議院のように与党内から賛成しない議員が出ないとも限らないため、慎重な議論が必要となります。

高市総理大臣 「(Q.与党側で退席者が出て厳しさが増すと思うが、どのように参院で野党側の理解を得て成立につなげるか?)それは質疑を通じて丁寧に説明を続けていくということです。真摯に丁寧に説明をさせて頂くということです。この法律案は自信を持って提出をしていますので、その意義、効果についてしっかりと説明します」

(「グッド!モーニング」2026年11月7日放送分より)