ロシアによるウクライナへの軍事侵攻は私たちの暮らしに影響を与えそうです。

 ガソリン以外にも、小麦などの原料価格の高騰が懸念されています。

 創業94年になる仙台市青葉区上杉のパン店石井屋です。

 店内には洋菓子を含めた約170種類が並んでいます。

 こちらの店では2月、原油高騰のあおりを受け、パンの価格を1個10円から50円ほど値上げしました。

 石井屋4代目伊藤隆紀さん「パンというのは嗜好品ではなく、パンというのは日常、できたら毎日食べていただきたいものと思って作っておりますので、なるべく手ごろな価格で提供したいというのが作り手としては本心」

 2021年秋ごろから、小麦の値段が25キロ入りの1袋当たり300円から600円高くなったほか、バターや砂糖なども値上がりしたことで、商品の価格に反映せざるを得なかったと言います。

 現在、日本は小麦の9割は輸入に頼っていて、政府が一括して輸入し製粉業者に売り渡しています。

 売り渡し価格は、2021年10月に19%引き上げられ、1トン当たり6万1820円と半年前に比べ1万円近く値上がりしました。

 石井屋では、カナダなど北米やオーストラリア産のものを使用していますが、世界で7番目の小麦の主要生産国であるウクライナへの軍事進攻が続けば供給が滞り、他の産地の値上がりにつながりかねません。

 石井屋4代目伊藤隆紀さん「(ウクライナは)小麦の一大産地の一つなので、そこの供給が止まると、ほかの供給が減ってしまうので小麦の価格、素人考えですけれども上がってしまうのかなって思いながらひやひやしながら見ております」