宮城県栗原市で釣りをしていた小学生の男の子がため池に落ちて死亡した事故を受け、市は、現場のため池に立ち入りを防ぐための簡易的な柵を設置しました。
この事故は5日午後4時20分ごろ、栗原市築館のため池で兄や友人ら5人と釣りをしていた市内に住む佐々木楓さん(6)が池に転落し死亡したものです。
また、佐々木さんを助けようと池に入った10歳の兄と近くに住む70代の男性が低体温症で病院に搬送されましたが、命に別状はありません。
6日、佐々木さんが4月から通う予定だった小学校の関係者が現場を訪れ、手を合わせる姿も見られました。
近くに住む住民によると、このため池には釣りをするために日ごろから多くの人が訪れていたということです。
近所の女性「子どもたちいっぱい釣りに来るんです。ブラックバス釣りに。釣れるとかって言って。子どもたちだけでもないのね、大人がついてくる人もいるし。あと高校生や中学生が学校帰りとかに来るんですよ」
ため池を管理する栗原市は、人が立ち入らないよう杭を打ってロープを張っていましたが、風などのために倒れていたということです。
また、立ち入り禁止を知らせる看板などもありませんでした。
近所の女性「かわいそうです。私はそれが嫌で役場にもここを(直すように)言ってやったんだけど。早く有刺鉄線張ってくださいって入れないように」
「元々柵があったんですよ。前年くらいから壊れ始まって」
栗原市によりますと、柵の設置時期は把握できておらず、少なくとも過去数年は定期的な点検も行っていなかったということです。 栗原市農村整備課菅原建課長「3月末に住民の方から危険な場所だということで情報が入り、こちらで確認を行い対応を確認していたところです。非常に痛ましい事故で今後、このようなことが無いようにしていきたい」 事故を受け栗原市は6日午後、現場のため池に鉄の杭とロープを使って改めて簡易的な柵を設置しました。
更に市内にある約2000のため池のうち、人が立ち入る恐れのあるため池の調査を始め、職員たちは立ち入りを防ぐ柵や看板が設置されているか、救助用のロープが用意されているかなどを確認していました。
今回の事故が起きたため池については、PTAが危険な場所のひとつに挙げていて「すり鉢状になっている」となど記載したチラシを配り注意を促していました。