今回の大雨によって宮城県大崎市では、文化財や学校の施設にも被害が出ています。

 伊達家が開設した学問所で、国指定の史跡でもある大崎市岩出山の「旧有備館(きゅうゆうびかん)と庭園では、今回の大雨で南側の山の斜面が崩れたほか、山と庭園の間を流れる内川の水が溢れて庭園が浸水してしまいました。

 また、主屋(おもや)も床下まで浸水して壁に浸水の跡が残りました。

 大崎市教育委員会横山一也文化財課長「美しさを保ってきた庭園だが、土砂もかなり流れ込んできているので、復旧には本当に大変な時間を要するのかなと」

 こうした被害を受け、旧有備館は16日から臨時休業しています。大崎市では19日から復旧作業に入り、26日の再開を目指すことにしています。

 有備館に近い岩出山高校でも校舎の近くにある山の斜面が崩れる被害が確認されました。

 土砂崩れは8カ所確認されていて、一部では土砂が校舎に達したということです。

 まだ土砂の撤去が完了していないため、学校側は19日から22日までの4日間を臨時休校し、そのまま夏休みに入る事を決めました。

 岩出山高校小室昌弘教頭「生徒の安全を確保することが最優先なんですが、そのために土砂が学校に入らない対策を考えていかないといけない。県との相談を煮詰めていこうと考えています」

 18日に県の担当者が学校を訪れて、土砂崩れが起きた山の状況を確認し対策を検討する予定です。