日本三景・松島の景観を守ろうと、宮城県教育委員会は特別名勝の指定エリアへの太陽光パネルの設置規制を2023年度から明文化する方針を決めました。

 松島は、国から特別名勝に指定されています。

 県教委は、2市3町にまたがる指定エリア1万2600ヘクタールで開発行為を許可するかを判断するに当たっての考え方を保存計画としてまとめていて、これを13年ぶりに改定します。

 太陽光パネルについては、これまでも松島湾の島々や四大観など景観にとって重要な地域や里山への設置は原則として認めない一方、宅地や農地、市街地では景観への配慮を求めた上で、原則、認めてきました。

 ただし、許可の条件としている景観への配慮について、保存計画に踏み込んだ記述はありませんでした。これを明記することで透明性を高めます。

 具体的には、50平方メートル以上の計画を対象に、パネルの色を黒か濃い色にする、管理棟は植栽などで囲う、といった条件を保存計画に明記します。

 県教委文化財課関口重樹技術補佐「事業者さんと考え方を共有することによって、特別名勝の松島にとってはより良い景観形成を促すことができると思います」

 県教委は2023年度からの改定に向け、文化庁との調整を進めるということです。