宮城県多賀城市が進める南門の復元事業が大詰めを迎えています。門の本体が完成し、これまで覆っていた足場やシートが外され報道陣に公開されました。

 国の特別史跡多賀城南門の復元された姿です。

 万葉衣装に身を包んだ多賀城市の深谷晃祐市長が訪れ、完成した南門の本体を見学しました。

 深谷晃祐多賀城市長「素屋根(足場とカバー)が取られたタイミングで、南門の形を市民の皆様にお披露目をしたいなと。多賀城の創建1300年を共にお祝いしていただく契機になればと思う」

 扉が開き、初めて門をくぐると。

 深谷晃祐多賀城市長「初めて門が開いた風景を見たのですごく感動しました、悠久のまち、史都多賀城を感じられる場所ができたなと思います」

 南門の復元事業は4年前の2019年に始まり、2022年12月に門の本体が完成。2023年に入り、周りを覆っていたシートや足場が外されました。

 川原千夏子記者「復元された多賀城南門がその姿を現しました。柱を見てみますと、この色まで当時を再現しているそうです」

 多賀城市は、奈良時代から平安時代にかけて陸奥国の国府が置かれたことに由来します。

 当時の政府が東北地方を支配する出先機関が置かれ、政治や文化、軍事の中心地として役割を果たしました。

 復元事業は3月に次の段階に入り、南門の両脇に各12メートルの塀をつくるため、門は再び覆われるということです。

 見学者「最初はちょっと小さいのかなと思ったんですけれども、やっぱり本物は存在感ってあるなと。また早く近くで見たいなって思いました」

 市では、多賀城創建から1300年を迎える2024年の完成を目指しています。