宮城県東松島市の野蒜小学校跡地に、追悼の思いを込めた砂の彫刻が完成しました。

 加藤春樹記者「3月11日に向けて慰霊祭の準備が進められています。この場所で作られているのは砂を使ったサンドアートです」

 制作しているのは、砂の彫刻サンドアートの全国大会で優勝経験のある世界的アーティスト、保坂俊彦さんです。

 高さ約3メートル、重さ約10トンの砂の彫刻を1週間かけて制作し、最後の仕上げを行っています。

 保坂さんがこの場所で制作するサンドアートはこれが6作目。テーマは「光」です。

 未来を担う子どもに太陽の光があたり、将来に見立てた花がきれいに咲く様子や、子どもを暖かく包む女性、力強く前を向く男性などが表現されています。

 保坂俊彦さん「震災直後は遺体安置所で地元の人も近づき難い。どうにか人が近づける場所にしたい。これがあることによって、手を合わせるものができた。そういう人の役に立てれば」

 震災から12年となる3月11日には、午後6時から慰霊祭が行われます。

 当日は、彫刻の周りを竹の灯篭で照らし、作品が輝くということです。