アメリカのトランプ大統領は中東イエメンの親イラン武装組織「フーシ派」が船舶への攻撃を停止すると伝えてきたと明らかにしました。

トランプ大統領 「フーシ派が戦闘をこれ以上続ける意思がないと表明した。彼らは単に戦闘を望んでいない。その意思を尊重して、我々は空爆を停止する。彼らは降伏した」

 トランプ大統領は6日、記者団に対し、フーシ派が紅海やアデン湾での船舶への攻撃を停止するとアメリカ側に伝えてきたとし、フーシ派への空爆を停止すると明らかにしました。

 フーシ派が攻撃を停止するとの情報について、トランプ大統領は「非常に信頼できる情報源からだ」として、詳細は明らかにしませんでした。

 交渉を仲介したとするオマーンの外相は停戦合意が成立したと明らかにしたうえで今後、双方の船が攻撃をし合うことがなくなると評価しました。

 紅海などで「航行の自由と国際商船の円滑な流れが確保される」としています。

 アメリカのニュースサイト「アクシオス」はイスラエル高官の話として、アメリカから事前に停戦の通告をされていなかったと伝えています。

 フーシ派の指導者はアメリカとイスラエルを「分離」した勝利だと声明を出しました。

 フーシ派は2023年10月以降、ガザ地区でイスラエルと戦闘を続けるイスラム組織「ハマス」と連帯する形で、紅海などを航行する船舶を標的とした攻撃を繰り返してきました。

 紅海は海運の要衝で多くの船舶が迂回(うかい)ルートを取らざるを得ず、世界経済に影響が出ていました。

 ただ、フーシ派とイスラエルの間では攻撃の応酬が相次ぎ、緊張が高まっていて、すべての船舶への攻撃が停止されるかは不透明です。