宮城県東松島市では、震災で犠牲になった子どもたちへの追悼の思いを込めた青いこいのぼりが空を舞いました。
強い風に負けまいと力強く泳ぐ青いこいのぼり、その数約600匹です。
津波の被害を受けた東松島市の大曲浜地区で子どもたちも手伝って空に揚げられました。
参加者「いっぱい飛んでてきれいだと思いました。空に合った色できれい」「このこいのぼりのように、壮大に元気に育ってほしいという気持ちも込めて、子どもと一緒に毎年訪れています」
活動の中心となっている伊藤健人さんは、震災で家族4人を亡くし、その中には当時5歳だった弟の律君もいました。
伊藤さんが、律君が大好きだった青いこいのぼりを掲げることで犠牲になった子どもたちを追悼しようと活動を始めると、全国からたくさんの鯉のぼりが寄せられました
伊藤健人さん「こいのぼりが揚がる瞬間もみんなで空を、同じ方向を見上げていて、そこで笑い声とかが聞こえてくるっていうのはすごく温かい瞬間だと思いました」
こいのぼりをバックに披露するのは、復興祈願の曲陸奥です。伊藤さんは追悼への想いを込め2025年も演奏に加わりました。
伊藤健人さん「この青いこいのぼりまつりは、僕の家族から始まった物語ではありますけれども、これからは地域に根差したお祭りとして次世代につなげていきたいと思っています」
青いこいのぼりは、東松島市内全体では約1400匹も掲げられていて、子どもたちの成長や地域の復興を願うシンボルとなっているということです。