お父さんだけ。母と息子は“引っ越し”を拒否。動物園での“別居”問題が話題になっています。
北海道旭川市から来た人 「動物園に来る前から『キリンに会いたい。見たい』と言っていた」
北海道の「おびひろ動物園」では、父・メープル、母・ユルリ、息子・ユメタの3頭のキリンが暮らしています。
今、父・メープルが抱えている悩み。それは他の家族の“引っ越し拒否”。
飼育員 「ユルリおいで、大丈夫よ」
引っ越し開始は去年9月。
新居に餌(えさ)を置いたり、飼育員が新居の中から呼び掛けるなどして1週間で父は引っ越し完了。
しかし、母と子は今も引っ越しを拒んでいるのです。
新居では3頭が快適に過ごせるように広さは以前の約2.5倍。部屋も2部屋から3部屋に増えました。
父の声掛けも、まだ母には届かず今も新居でともに暮らすことができていません。
なぜ母と子は父と一緒に“引っ越し”しないのでしょうか。
おびひろ動物園 渡邊誠克園長 「(母と子)2頭とも好奇心旺盛なところもあるので、怖がるというよりは色々観察しながら、のぞき込んだりはしているが、その中で歩みはちょっと止める」
そもそもキリンは野生では肉食動物に囲まれて生活しているため、警戒心が強い動物。
父はおっとりした性格ですが、母と子は好奇心旺盛で慎重なため、引っ越しに時間がかかっているとみられます。
家族一緒に“引っ越し”完了できていない現実に来園者は、自分の家族と重ね合わせた受け止めも。
北海道旭川市から来た人 「寂しくない?一緒に入ってあげた方がいいよね?」
北海道音更町から来た人 「何でお父さんだけ行くんだろう?」 「逆に1人でいいっていう…」 「満喫しているのかな」
キリン一家が、ともに新居で暮らすまでにはまだ時間がかかりそうです。