ワシントン中心部でイスラエル大使館員2人が銃撃され、死亡しました。容疑者確保の映像が入ってきました。

■大使館員死亡 容疑者“確保”

 21日午後9時すぎ、アメリカの首都ワシントン中心部でイスラエル大使館の職員2人が銃撃され、死亡しました。

 容疑者はシカゴに住む30歳の男で、その場で警備員に身柄を拘束されました。単独犯とみられています。

ワシントン警察 パメラ・スミス署長 「容疑者は身柄拘束後、『パレスチナに自由を』と繰り返し叫びました」

 亡くなったイスラエル大使館職員は婚約間近のカップルで、ユダヤ博物館で開かれていたイベントから出てきたところを至近距離から撃たれたということです。

ライター駐米イスラエル大使 「亡くなった男性は指輪を買ったばかりでした。来週エルサレムでプロポーズするはずでした」

 事件が起きたのはホワイトハウスから東に約1.8キロ離れたユダヤ博物館の近くでした。事件後、ほどなくトランプ大統領は…。

トランプ大統領のSNSから 「この恐ろしい事件は明らかに反ユダヤ主義に基づくものであり、今すぐ止めなければならない!」

■婚約間近だった2人 背景は?

 事件の背景にあるのはイスラエル軍がパレスチナ自治区ガザへの軍事作戦を再開させたことにあると専門家はみています。

東京大学 中東地域研究センター 鈴木啓之特任准教授 「食糧のない、いわば兵糧攻め状態のところに(イスラエル)軍が入り込んでいる事態になっています。イスラエルに対しての抗議、それが行動に出た背景にあるのではないかなと」

 イスラエルにとって最大の同盟国、アメリカ国内で事件が起きたことを重くみています。

東京大学 中東地域研究センター 鈴木啓之特任准教授 「暴力行為がアメリカという社会で起きたことはなおさら衝撃的だと考えています。若い外交官2人が殺害されるということが起きてしまった、これは今までにないような動き。イスラエルとしても非常に懸念すべき動きであろうと思います。さらに一段、暴力の度合いは上がっているのかなと感じます」

 負の連鎖が続くことが懸念されます。

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