楽天モバイルパーク宮城では今、ある変化が起きています。地域に根差した取り組みや時代の流行を取り入れたことで、20代以下の若いファンの姿が目立つようになりました。
ゴールデンルーキー宗山の活躍に、浅村の2000本安打達成などで注目を集めている楽天イーグルス。スタンドのファンにある変化が。
楽天野球団顧客戦略部谷口健人部長「一気に客層が若い年代に移った」
野球に「ムネアツ」な20代以下のファンは、球場の熱気を支える新たな力です。
ベースボールキャップに学生、そして推し活。 スタジアムに大きな変化が起きています。
楽天野球団顧客戦略部の谷口さんは、ここ数年で客層が大きく変わっていることを実感しています。
楽天野球団顧客戦略部谷口健人部長「コロナ前までは40代の方が中心というのも、外周や現地を見ていてもそうだったんですが、コロナ禍を越えてから一気に客層が若い年代に移った」
球団によると、スタジアムの来場者についてコロナ禍前の2019年は20代以下のファンが20.8%でしたが、コロナ明けの2024年には28.5%と1割近く増加しているということです。
谷口さんはその理由として、3つのポイントを挙げました。
まず1つ目は、ベースボールキャップのプレゼントです。
楽天野球団顧客戦略部谷口健人部長「2014年から小学1年生、新入学生の方に(ベースボール)キャップをプレゼントしているんですけれども、そこから11年ぐらい経ちまして、それがやっと長年やってだいぶ根付いてきたのかなというのは1つ仮説としてあるかなと思います」
野球を身近に感じて球場へ足を運ぶきっかけにしてほしいと、2014年から東北6県の新小学1年生全員に入学年度が刺繍されたイーグルスキャップをプレゼントしていて、実際にキャップを被って観戦に訪れたファンの姿も見られました。
新1年生「Q好きな選手は?」「宗山選手!」
2つ目のポイントは、学生向けのイベントです。
球団はプロスポーツの仕事に関心を持ってもらおうと、宮城県の学生を球場に招待する取り組みを行っています。
これをきっかけに球場に足を運ぶようになった大学生のファンもいます。
大学生「学校で招待された試合があって、その時に見た岸選手のピッチングが本当に格好良くて一目ぼれです」
彼女が手にしているのは岸投手のうちわ。
これが3つ目のポイント、推し活です。
楽天野球団顧客戦略部谷口健人部長「推し活っていうのが今ブームになってきているかと思いますが、スタジアム全体の売り上げのうち大体今は4分の1ぐらいが実は20代の方」
推し活とは、アニメやアイドルなど自分のいち推しを応援することです。コロナ禍に在宅時間が増えて、SNSやテレビなどのメディアに触れる機会が増えたことが推し活ブームの拡大につながったとも言われています。
この日は、推し活に着目したイベントに向けて準備が行われていました。
楽天野球団MD部商品企画担当野口翔雄さん「30日から実施するmyfavE DAYのグッズのレイアウトに関して話してました」
30日からは推しとなる選手を見つけてもらおうと、私の推し=myfaveとイーグルスを掛けたmyfavE DAYを開催します。
会議では、選手がプロデュースしたフレグランスや喜怒哀楽の表情のタオルといった推しグッズを、どのように配置すれば手に取ってもらえるかなどを話し合いました。
楽天野球団MD部商品企画担当野口翔雄さん「この選手イケメンだなとかもそうですし、グッズを通して親近感のある選手を見つけていただいて応援いただけると、より一層イーグルスが楽しく応援できるんじゃないかなと思ってます」
20代以下のファンを増やすことが、今後の球団を支える上で重要なことだと谷口さんは話します。
楽天野球団顧客戦略部谷口健人部長「若い人を獲得することは、その後何十年にもわたって楽天を応援していただけるということでメリットがある。ファンを1人でも増やすというのは共通する命題。あらゆる年代の方に楽しんでいただけるようなイベントをたくさん作り、色々な方々に球場にきていただきたいと思っている」